軍雇用、驚くほど少ないんですよ、ご存知でしたか。
基地がリゾート地に…沖縄経済“脱基地”への確かな自信|ニュース詳細|報道ステーション|テレビ朝日
未だにこんな電波な元国会議員のような人物が出没する。沖縄は本当に「基地経済に依存」しているのか。
デマを陰謀論で味付けしたおバカさんが後を絶たない。陰謀論じゃなく、データで語りなさい、データで。
BS朝日の新春討論を見ている。沖縄は基地経済に依存している。外国人観光客は中国が沖縄支配のツールだと思う。沖縄には米軍基地専用基地の割合は多いが、現在は、米軍基地は自衛隊と共同使用が多い。厚木、横須賀、岩国、佐世保、三沢等を考えれば分かる。
— 渡部篤 (@watanabeatushi) January 2, 2019
今日は、この、もっとも単純だが、なかなか粘着な在沖米軍神話を解明したい。
- Question 6-5: 基地の中で働いている従業員が多くいる?基地がなくなると困る?
- ❶ 在沖米軍基地の基地従業員は8868人 (2014)
- ❷ 問題の普天間の雇用は140~180人程度
- ❸ 米軍基地の本当の「雇用問題」とは !?
Question 6-5: 基地の中で働いている従業員が多くいる?基地がなくなると困る?
< 引用 >
❶ 基地従業員はおよそ9,000人 …
在沖米軍基地中、海兵隊基地の従業員数が3,000人で最大ですが、このうち ❷ 普天間の雇用は200人のみ。沖縄の労働人口は計68万人なので、仮に海兵隊が全面撤退するとしても3,000人をどう吸収していくかという問題にすぎません。
基地従業員の定年などによる自然減は年間約200人です。普天間の移設返還は10年後と言われており、時間という要素を雇用問題に利用できるとすると、10年で2,000人は自然減なので、新採用を止めれば首切りなく雇用調整ができます。離職・転職支援制度をしっかりプログラムすれば ❸ 雇用問題はクリアできる課題です。(屋良)
在沖海兵隊は、在沖縄米軍が沖縄に経済効果をもたらしている、と広報している。
truthaboutokinawa.hatenablog.com
ということで、実際に在沖米軍がどんな「経済効果」を沖縄にもたらしているのか、検証していきたい。
❶ 在沖米軍基地の基地従業員は8868人 (2014)
沖縄県の駐留軍従業員数
総数 8868人
陸軍 818人
海軍 586人
空軍 2949人
海兵隊 3015人
AAFES 1500人
❷ 問題の普天間の雇用は140~180人程度
沖縄県(9)駐留軍従業員数の推移と(10)施設別従業員数の推移
スクリーンショット大きすぎて見れませんか?
普天間飛行場従業員数の推移
昭和47年 373人
昭和50年 255人
昭和52年 140人
昭和53年 50人
昭和56年 155人
昭和52年 143人
昭和63年 151人
平成2年 195人
平成5年 182人
宜野湾市のど真ん中にどんと土地を接収し、雇用者180人程度。それで沖縄経済に貢献している? その経済効果は、「良い経済効果」なのか「悪い経済効果」なのか。
Banned pollutant detected in water running under Marine base on Okinawa - News - Stripes 禁止された汚染物質が普天間基地周辺で検知されたことを伝える米軍準機関紙『星条旗新聞』
返還された地域の雇用状況を見てみよう。
基地返還のビフォーアフター ❶ 雇用者数
観光客の増加で活況を呈する沖縄経済。特に外国人観光客は増加の一途をたどっている。アメリカ軍関連施設の跡地では再開発が進み、以前とは比較にならない雇用や税収を生んでいる。外資系ホテルグループも相次いで参入。今や沖縄経済に占める基地関連収入の割合は減少し、観光関連の収入が急増加している。長らく基地に依存してきた沖縄。自立はできるのか。山口アナウンサーが現状と県民意識の変化を取材した。
基地返還のビフォーアフター ❷ 経済効果
基地返還された場所の経済発展データを詳しく見てみよう。
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/kikaku/chosei/kikaku/documents/150130atochikeizaikouka.pdf
沖縄戦のさなかに宜野湾の土地を強制接収して作りあげた普天間基地が、そもそも地元経済に「貢献」しているわけはない。地元経済に巨大な「真空地帯」を作っているんですよ、沖縄戦から 74年たってもね。
まさに基地は沖縄経済の最大阻害要因だ。
❸ 米軍基地の本当の「雇用問題」とは !?
普天間基地の雇用者数は 180人。こうした雇用数は、雇用の「自然減」で調節できる。
じつは、
米軍基地従業員の真の雇用不安は「基地返還」ではない。かつては明らかに人種差別的ともいわれていた米軍基地の雇用システムそのものである。
例えば先日のニュースを見てみよう。
「あらぬ疑いをかけられて…」嘉手納基地で窃盗事件 従業員12人が国を提訴
2019年8月1日 10:06
米軍から事実無根の疑いを掛けられ、不当な出勤停止処分を受けたとして、米軍嘉手納基地とキャンプ瑞慶覧で働く基地従業員12人が31日、国を相手に処分無効などを求める訴訟を那覇地裁に起こした。
訴状によると、嘉手納基地で窃盗事件があり、2017年10~11月に米軍が調査。原告は事件への関与を否定したが、米軍は根拠のないまま解雇を通告したという。原告らが所属する全駐労が国側と団体交渉を重ねたところ、国は解雇処分は撤回したが、7日間の出勤停止を命じた。
原告側は「国は独自の調査をすることなく、米軍の言いなりに制裁処分をした。労務基本契約に反した不当な処分で無効だ」と主張。出勤停止よって減額された給与や夏季賞与の返還などを求めている。
沖縄防衛局は「訴状が送達されていないためコメントは差し控えたい」とした。
米軍の基地労働者への不当な扱いを放置する日本政府
日本の法に守られない基地労働者の足元を見て、気に食わない職員を恣意的に解雇するやりかた。昔から軍雇用によくあるやつですよ。
今回の場合、軍雇用の七つのポイントのうち四つが当てはまる。
- 1) 県内の平均年収よりも低い
- 2) 英語力とかの問題で恣意的な解雇がおこなわれる
- 3) 日本人従業員専用の休憩施設は無い
- 4) 日本人担当者が米軍の言いなり
- 5) 日本人従業員を解雇するパワハラもある
- 6) 仕事の多くが期間雇用、つまり非正規雇用
- 7) 基地従業員の不当処分に防衛局はほとんど何もしない
数少ない基地労働者すら守ろうとしない沖縄防衛局 - 知っておきたい、国内法が適応されない基地雇用の8つの事実
しかも軍雇用の給与を出してるのは日本政府、つまり我々の税金だぜ !?
truthaboutokinawa.hatenablog.com
軍雇用者の給与支払いなどは、日本政府、つまり私たちの税金で支払われている。ところが、軍雇用の条件はむろん公務員でもなく、米軍管理下におかれ、恣意的な解雇やパワハラに対して、日本は何も介入しない。
今回も、基地労働者がとうとう国を訴えることになった。その理由を見てみよう。
原告側は「国は独自の調査をすることなく、米軍の言いなりに制裁処分をした。労務基本契約に反した不当な処分で無効だ」と主張。
嘉手納基地の上司の言い分だけで処分され、日本の法も、日本も、基地労働者を守ろうとはしない。これが日米地位協定。
嘉手納基地の豊かな暮らしの背景に、こうして、日本の土地と国民の税金と労働者が「消費」される。
嘉手納町の八割以上が米軍基地にとられている。どこからどこまでが基地の住宅地と県民の住宅地の境界線か、見ただけでわかりますね。
それでも、
米軍基地は日本の経済に貢献しているといえるかね。
米軍相手で下町が潤ったのはベトナム戦争頃まで。最近は、日本の政治家が日本の税金で基地利権を利用するだけ。これが沖縄自民のめざす基地との「共存共栄」ですわ。
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- 在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を検証する ① 『在沖縄米軍がもたらす経済効果』という日本語版ページの謎 - これが沖縄の真実だ
- 在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を検証する ② そもそも「雇用主」とは誰なのか - これが沖縄の真実だ